柏原市の誕生は、昭和 14 年の柏原町、堅上村、堅下村の合併、昭和 31 年の柏原町、 国分町の合併を経て、昭和 33 年に市制が施行されたことに遡ります。
本市水道事業はこれに先立つ昭和 12 年に産声をあげ、以来、4 次にわたる拡張事 業や管路の耐震化を実施し、さらには高度浄水処理施設の建設に着手するなど、市民 の豊かな生活と高度な都市活動を支えるライフラインのひとつとして歩みを進めてま いりました。
一方、少子高齢化の進展やライフスタイルの多様化、節水意識の普及等に伴う水需 要構造の変化、老朽化した施設の更新、求められる震災等災害対策の充実など、水道 事業を取り巻く環境は大きく変化しています。
国においては、平成 16 年度に 21 世紀初頭における今後の水道事業の取り組むべ き方向性を包括的に示した「水道ビジョン」が策定され、今年度に改訂が行われてい ます。
また、近年、わが国はもとより海外においても甚大な被害をもたらす地震等が頻発 しており、国においても、水道施設の技術的基準を定める省令を一部改正し、水道施 設の耐震化を計画的に進めていくよう全国の事業体に求めています。
このたび策定した「柏原市水道ビジョン」は、こうした課題への対応はもとより、 これまでの水道事業の枠組みにとらわれず、『安心・安定な水をみらいにつなぐ』を 基本理念とし、「安心」、「安定」、「持続」、「環境」の 4 つの政策目標を掲げた中長期 的な基本構想を体系的にとりまとめたものです。
本市水道ビジョンを策定した平成 20 年度は、柏原市政誕生から 50 周年を迎える 節目の年であり、平成 20 年 1 月には市民参加による『新しい柏原 まちづくり基本 計画』を策定したところです。
本市水道事業は、新たな半世紀を踏み出す本市のまちづくりの一翼を担う都市基盤 であり、今後とも、本市水道ビジョンの理念を着実に実行しながら、安全で良質な水 を安定的、効率的にお届けし、持続的な事業運営にまい進してまいりますので、皆様 方の一層のご理解とご協力をお願いいたします。
平成 21 年 2 月 柏原市長
「柏原市水道ビジョン」の
策定にあたって
第 1 章 はじめに… ……… 1
第 2 章 柏原市水道事業の現状と課題… ……… 3
2.1 柏原市水道事業の沿革… ……… 3
2.2 水道施設の概要… ……… 5
2.2.1 施設概要… ……… 5
2.2.2 需要動向……… 8
2.3 柏原市水道の現状分析… ……… 9
2.3.1 安心……… 10
2.3.2 安定……… 11
2.3.3 持続……… 15
2.3.4 環境……… 22
2.4 お客さまサービスの向上… ……… 23
2.4.1 アンケート調査に基づくお客さまニーズの把握……… 23
2.4.2 アンケート調査結果……… 24
2.5 対応すべき今後の課題… ……… 29
第 3 章 柏原市水道の目指すべき方向性… ……… 31
3.1 基本理念… ……… 31
3.2 政策目標… ……… 32
3.2.1 安心……… 32
3.2.2 安定……… 32
3.2.3 持続……… 32
3.2.4 環境……… 33
3.3 基本施策… ……… 34
3.3.1 浄水・水質管理の強化(政策目標:安心)……… 34
3.3.2 浄水の安定確保(政策目標:安定)……… 38
3.3.3 危機管理対策の推進(政策目標:安定)……… 39
3.3.4 水道システムの再構築(政策目標:持続)……… 45
3.3.5 事業運営基盤の強化(政策目標:持続)……… 46
3.3.6 環境・エネルギー対策の推進(政策目標:環境)……… 47
第 4 章 本市水道ビジョンに基づく事業計画の推進……… 49
4.1 ロードマップと事業計画… ……… 49
4.2 PDCA サイクルと数値目標による事業計画の推進… ……… 51
柏原市水道ビジョン 2009 2018 目次
5.3 浄水施設の更新… ……… 54
5.3.1 玉手浄水場浄水処理施設の全面更新(膜処理の導入)……… 54
5.3.2 玉手浄水場の耐震化……… 56
5.3.3 水源の調査及び安定性確保……… 56
5.3.4 玉手浄水場のバックアップ受水ルートの確保……… 57
5.4 受水システムの安定化対策… ……… 58
5.4.1 円明受水場における受変電設備の信頼性強化と停電対策……… 58
5.4.2 今町受水場における耐震化及び拡張整備……… 58
5.5 配水池の耐震化及び統廃合… ……… 60
5.5.1 配水池の耐震診断……… 60
5.5.2 配水池の耐震化及び緊急遮断弁の設置……… 61
5.5.3 重要度に基づく配水池の統廃合と最適配置……… 63
第 6 章 管路施設の計画的な整備……… 64
6.1 経緯と現状……… 64
6.2 基本方針……… 65
6.3 経年管の計画的な更新……… 67
6.3.1 経年基幹管路の更新……… 67
6.3.2 石綿セメント管の早期解消……… 68
6.3.3 下水道整備関連工事……… 69
6.4 基幹管路網の再構築… ……… 70
6.4.1 配水安定化に向けた管網解析の実施……… 70
6.4.2 配水幹線の新設・ループ化・ブロック化……… 71
6.4.3 配水ブロック間のバイパス連絡管布設……… 73
6.4.4 隣接都市及び大阪府営水道との緊急時用連絡管整備……… 74
6.4.5 水管橋の耐震化……… 74
6.5 送配水管運用管理の適正化… ……… 76
6.5.1 送配水幹線付属設備の重点整備……… 76
6.5.2 管路情報システムの構築……… 78
第 7 章 鉛製給水管の計画的な更新……… 79
資料編… ……… 81
水道ビジョン策定の経過……… 81
施設整備のスケジュール……… 82
水道についてのアンケート調査結果……… 83
業務指標(PI)… ……… 105
第 7 章 第 6 章 第 5 章 第 4 章 第 3 章 第 2 章 第 1 章
はじめに
第 1 章
わが国の水道は、明治 20 年以降、120 年を越える長い歴史のなかで、今や普及率が 97%を超える高普及時代を迎えており、また、高度浄水処理や膜処理の導入促進とも相まっ て、水質 ・ 水量 ・ 水圧すべての安定性において、世界でもトップクラスの水準を有するに 至っています。
しかしながら、その一方で、20 世紀に整備された水道施設の多くが老朽化に伴う更新時 期を順次迎えつつあり、さらには、少子化に伴う人口減少や節水型社会の進展による水需要 の減少、水道技術者不足による技術継承問題など、わが国の水道を取り巻く経営環境は極め て厳しい状況にあります。
こうした課題に対応するため、厚生労働省は、今後の水道に関する重点的な 5 つの政策 課題(「安心」、「安定」、「持続」、「環境」、「国際」)について、政策目標と具体的な施策を示 した「水道ビジョン」を平成 16 年 6 月に策定し、全国の水道事業体に対して、各事業体の 現状と将来の見通しを定量的に分析・評価したうえで、今後 10 年を目標期間として、目指 すべき将来像やその実現に向けた施策を示す「地域水道ビジョン」を策定するよう求めてい ます。
また、平成 17 年 1 月には ISO/TC224 に対応する業務指標の規格化、各種法令・制度の 見直し、各種手引き・指針の制定など、水道事業体を取り巻く環境は時代に応じて変化して おり、これらの状況を踏まえて、策定から 3 年が経ち「水道ビジョン」の改訂も、行われ たところです。
一方、本市においては、財政の健全化及び分権型社会に対応した持続的・自立的な行財政 運営を展開する基盤づくりを目指して、平成 18 年 3 月に「柏原市新行財政計画」を策定し たところであり、本市水道事業においても、信頼性の高い水道システム構築やより効率的な 事業運営など、公共性と経済性の両面から、持続的に発展していく「水道」の将来像を描い ていく必要があります。
ここに策定した「柏原市水道ビジョン」は、こうした状況を踏まえつつ、本市水道事業の 現状分析と評価を行い、本市水道が抱える諸課題への対応はもとより、本市水道が目指すべ き将来像とその実現のための施策を、体系的に示したものです。
今後は、将来にわたって水道水の安全性と安定供給を持続的に確保するため、本市水道ビ ジョンの理念に基づき、限られた財源と人員を最大限に活用した実施計画を策定・推進して いくことにより、お客さまの視点に立った信頼性の高い水道事業の運営を図ってまいります。
資 料 編 第 7 章 第 6 章 第 5 章 第 4 章 第 3 章 第 2 章 第 1 章
本市水道ビジョンは、水道事業の目指すべき将来像とする「安心・安定な水をみらいにつなぐ」を基本理念とし、「安心」、「安定」、「持続」、「環境」の 4 つの政策目標に基づく 6 つ の基本施策を掲げており、施設整備計画、中期経営計画等の実施計画策定などの実現に向け 資するものとなります。
柏原市水道ビジョンと実施計画との関係
柏原市水道ビジョン
安心・安定な水をみらいにつなぐ
基本理念
政策目標
基本施策
施設整備計画 中期経営計画
実施計画
第 7 章 第 6 章 第 5 章 第 4 章 第 3 章 第 2 章 第 1 章
2.1 柏原市水道事業の沿革
本市は、昭和 14 年に柏原町、堅上村、堅下村との合併、昭和 31 年には柏原町、国分町 との合併が実現し、昭和 33 年には市制が施行されました。
本市の水道事業は、これらに先立つ昭和 12 年に水道事業創設認可を取得しており、昭和 18 年、前身である柏原町において、計画給水人口 11,000 人、計画1日最大給水量 1,430m3/ 日で給水を開始して以降、70 年以上が経過し、現在では、計画給水人口 79,400 人、計画 1 日最大給水量 41,000m3/ 日となっており、自己水※)と大阪府営水道(府営水)からの受水 水量割合はそれぞれ 54.2%、45.8%(平成 18 年度)です。
その間、市勢の発展に伴う水需要の増加に対して、第1次、第 2 次、第 3 次と拡張を重 ね、昭和 58 年に、目標年次を平成 2 年、計画給水人口 85,700 人、計画1日最大給水量 46,600m3/ 日とする第 4 次拡張事業を実施するなど、水道施設の整備・増強を重ねながら、 一定の安定性を有する現在の水道システムを形成するに至り、現在の普及率は 99%を超え ています。
その後、本市の水道事業は、施設の老朽化や水源水質の変化、多様化するお客さまニーズ に対応するため、拡張の時代からより一層の “ 安全で良質な水 ” を目指した水道づくりが求 められるようになり、平成 18 年 3 月、玉手浄水場における浄水方法の変更を主とした水道 事業変更認可を取得し、平成 18 年度より「高度浄水施設等整備事業」に着手しています。
※)自己水
各事業体独自で保有している水源・浄水をいい、柏原市は井戸より地下水を取水している。
柏原市水道事業の現状と課題
第 2 章
資 料 編 第 7 章 第 6 章 第 5 章 第 4 章 第 3 章 第 2 章 第 1 章
長瀬川沿いの市村地区(現:今町)に水源(地下水)を求め、 浅井戸2本を設置
総事業費約30万円 上水道設備工事が完成
上水道設備工事の着工(配水池2池と配水塔)
∼ 終戦、人口増加に伴い水需要が急増 ∼
総事業費4億1,200万円 総事業費9億6,300万円
府営水受水設備(柏原地区に容量600m3、国分地区に 1,320m3)整備
取水井戸(浅井戸)新設、配水池3ヶ所(容量5,300m3)、 送配水管
総事業費36億2,500万円 新安堂配水池(容量6,000m3) 大和川水管橋(φ600mm、延長280m) 送配水管(延長約22km)
浄水場中央監視設備他 総事業費5億5,600万円
全施設の自動無人化、集中監視制御システム 大阪府営水道の送配水施設整備
ポリエチレン管平成10年より採用、平成14年より本格採用 玉手浄水場の全面更新工事に着手、平成21年より膜ろ過処理 施設による給水開始(予定)
総事業費約2,400万円 大阪府営水道から受水開始
総事業費約8億6,100万円
玉手浄水場(浄水施設能力18,500m3/日、浄水池容量 2,000m3)及び水源井戸(浅井戸)を石川沿いに新設 配水池5ヶ所(容量9,140m3)、加圧ポンプ場2ヶ所、 送配水管等
∼ 柏原町 と 国分町 が 合併 ∼
∼ 柏 原 市 制 が 施 行 ∼ 11,000
14,000
52,000
60,000
65,000
69,700
85,700
79,400
1,430
2,100
13,000
24,000
27,300
40,300
46,600
41,000
事業名等 計画給水人口(人) 計画1日最大給水量(m3/日) 概 要
昭和12(1937)年 昭和14(1939)年 昭和18(1943)年 昭和20(1945)年 昭和27(1952)年 ~昭和30(1955)年 昭和31(1956)年 昭和33(1958)年 昭和35(1960)年 ~昭和43(1968)年 昭和38(1963)年
昭和44(1969)年 ~昭和51(1976)年 昭和46(1971)年
昭和49(1974)年 ~昭和59(1984)年
昭和58(1983)年 ~平成2(1990)年 昭和60(1985)年~ 平成18(2006)年~
水道事業創設
給水開始
第1次拡張事業
第2次拡張事業
第2次拡張事業(変更)
第3次拡張事業
第3次拡張事業(変更)
水道施設等整備事業
第4次拡張事業
配水管整備事業 高度浄水施設等整備事業
沿 革
第 7 章 第 6 章 第 5 章 第 4 章 第 3 章 第 2 章 第 1 章
2.2 水道施設の概要
2.2.1 施設概要
本市域は、西部が大阪平野、東部が信貴生駒山系と、山地から平地へと高低差に富んでい ることが特色であり、市域 25.39km2の約 65%が山地で占められています。また、大和川 が市域を南北に二分する形で貫流しており、これに石川、原川が合流しています。江戸時代 中期以前の大和川は、石川が合流するあたりから北流(現在の長瀬川付近)して河内平野を 形成し、淀川に南から合流していましたが、宝永元年(1704 年)以降の付け替え工事によっ て現在の流路となり、現在でも大和川右岸の中小河川は北流しています。
摂津市
藤井寺市
田尻町
泉大津市 忠岡町 高石市
四條畷市 門真市
島本町
守口 市
大阪 狭山 市 能勢町
豊能町
箕面市
摂津市
大東市 大阪市
八尾市 東大阪市
藤井寺市 羽曳野市
松原市 柏原市
太子町
岸和田市 和泉市
泉南市 阪南市 岬町
田尻町
泉大津市 忠岡町
高石市 堺市
河南町
千早赤阪村 河内長野市
四條畷市 門真市
高槻市
寝屋川市 枚方市 島本町
池田 市
豊中 市
吹田 市
守口 市
大阪 狭山 市
貝塚 市 熊取 泉 町 佐野 市
富田 林市 茨木 市
交野 市
資 料 編 第 7 章 第 6 章 第 5 章 第 4 章 第 3 章 第 2 章 第 1 章
本市の水道施設は、こうした地勢の特性から、浄水場 1 ヵ所、受水場 2 ヵ所、配水池 14 ヵ所、加圧ポンプ場 9 ヵ所、井戸 10 ヵ所となっています。
本市の水源は自己水と府営水の二元化を基本としており、配水池と受水場を拠点として、 14 の配水区域にそれぞれ配水しています。柏原低地区、太平寺地区(下図参照)は、自己 水と府営水との両水源から給水が行われている区域です
JR・ 大和
路線 今町受水場
平野配水池
雁多尾畑 配水池
太平寺配水池
安堂配水池 高井田配水池
高井田高区
配水池 青谷配水池 鉄工団地
配水池
国分配水池
田辺配水池 玉手山配水池
玉手浄水場 玉手浄水池
円明受水場 太平寺 ポンプ場
高井田高区 ポンプ場 平野ポンプ場
東春日台 ポンプ場 田辺ポンプ場
鉄工団地 ポンプ場 高井田ポンプ場
新安堂配水池
雁多尾畑第3ポンプ場 雁多尾畑
第2ポンプ場
円明第2配水池 円明第1配水池 大和川
石川 近鉄
・大 阪線
浄水場…1ヵ所
受水場…2ヵ所
配水池…14ヵ所
加圧ポンプ場…9ヵ所
井戸…10ヵ所 大和川
石川 玉手浄水場
柏原低地区 雁多尾畑地区 高井田地区 青谷地区 国分東地区 国分低地区 玉手山地区 国分高地区 田辺地区 円明第1地区 円明第2地区 平野地区 太平寺地区 高井田高地区
水道施設の位置図と配水区域
資 料
編 章 第 7 章 第 6 章 第 5 章 第 4 章 第 3 章 第 2 章 第 1
7第2章 柏原市水道事業の現状と課題
3
大和川以北
大和川 凡 例 標高
︵m
︶ 300 250 200 150 100 50 0
標高
︵m
︶ 300 250 200 150 100 50 0
柏原低地区 平野 地区
太平寺 地区
雁多尾畑 地区
高井田高地区
玉手山地区
国分低地区
円明第1 地区
円明第2地区
田辺 地区
浄・受水場
配水池
配水区域
(自己水)
(府営水)配水区域
(自己水+府営水)配水区域 国分高地区 国分東地区
青谷 高井田 地区
地区
府営水 府営水
自己水 玉手浄水池
(2,000m3)
玉手山配水池
(430m3) 円明第1配水池
(1,100m3) 円明第2配水池
(4,000m3)
田辺配水池
(400m3) 鉄工団地配水池
(200m3) 国分配水池
(2,000m3) 円明受水場
(1,320m3) 今町受水場
(320m3)
安堂配水池
(7,750m3) 平野配水池
(500m3)
新安堂配水池
(6,000m3) 太平寺配水池(225m3)
高井田高区配水池
(1,010m3)
高井田配水池
(300m3)
青谷配水池
(500m3) 雁多尾畑配水池
(200m3)
雁多尾畑第3ポンプ場
(100m3) 雁多尾畑第2ポンプ場
(100m3)
P
P
資 料 編 第 7 章 第 6 章 第 5 章 第 4 章 第 3 章 第 2 章 第 1 章
2.2.2 需要動向
水需要の動向は、本市の人口増加に伴い、右肩上がりで推移してきました。1日平均給水 量は、平成 9 年度以降人口が減少に転じたことに併せ、市民の節水意識高揚と行動の変化、 企業における水利用の合理化及び節水型水道機器類の普及等により、平成 10 年度をピーク に減少に転じました。その後、人口と同様、漸減傾向が続くなか、平成 14 年度には 1 日平 均給水量が 30,000m3を下回りました。
今後も給水量は、近年の傾向と同様に漸減傾向で推移すると予測されます。
給水人口、1 日平均給水量及び 1 日最大給水量の推移
73,000 75,000 77,000 79,000 81,000 83,000 85,000
24,000 28,000 32,000 36,000 40,000 44,000
H6
31,648
H7 H8 H9 H10 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18
31,916 32,413 32,491 32,505 31,743
30,875 30,384
29,910
29,123 29,080 29,101 28,793 79,478
80,416 80,756 80,829 80,611 80,110
79,620 79,178
79,145
78,704 78,184 77,489
76,988 41,972
40,169 39,350
40,125 40,740 38,495
36,598 37,361
35,656 34,093
35,848
34,515 34,458
1 日最大給水量
給水人口 1 日平均給水量 給水
量
(m3/ 日) (人)
給水 人口
第 7 章 第 6 章 第 5 章 第 4 章 第 3 章 第 2 章 第 1 章
2.3 柏原市水道の現状分析
厚生労働省が平成 16 年 6 月に策定した「水道ビジョン」で掲げられている「安心」、「安 定」、「持続」、「環境」の目標にそって、府内 12 水道事業との比較をしつつ、本市水道の現 状分析を行いました。
現状分析にあたっては、本市水道事業を定量化して評価するため、水道事業ガイドライン に基づく業務指標(PI:Performance Indicator)※ 1)を用いて、現在直面する問題点を把握 しました。
他都市との比較にあたっては、府内 12 水道事業(給水人口 5 ~ 50 万人規模を対象)の 業務指標を用いて平均値を示すとともに、理想値が定まる業務指標に関しては、対象とした 12 水道事業の業務指標に基づき、偏差値※ 2)で比較した結果を示します。なお、偏差値の 算定に際し、業務指標値の高低による良否の判断が難しい項目は除外し、集計しています。 また、偏差値は、全体の平均からどの程度ずれているかを示す数値であり、平均を 50 と 定め、それより大きい値になれば全体のなかで高い水準に、小さい値になれば低い水準に位 置していると見ることができます。
本市水道ビジョンの 4 つの政策目標である「安心」、「安定」、「持続」、「環境」について見ると、 高度浄水処理の導入や「柏原市新行財政計画」の推進により、「安心」、「持続」面で一定の 水準に達していると判断される一方で、「安定」、「環境」面において、今後も、より一層の 危機管理対策の強化、地球環境対策の推進が求められています。
特に、「環境」面については、各種の省エネルギー対策を導入し、環境負荷の低減に努め る必要があります。
0 25 50 75 100
(%)
55~
安心 安定 持続 環境 合計
偏差値
50~55
45~50
~45 項目
数の 割合
資 料 編 第 7 章 第 6 章 第 5 章 第 4 章 第 3 章 第 2 章 第 1 章
2.3.1 安心
(1)水源水質の監視・水質管理体制
本市では、定期的な水源・水質検査による水源水質監視を実施していますが、本市自己 水の水源域である石川の上流には、し尿処理施設が点在しているため、クリプトスポリジ ウム等の感染性原虫対策をはじめ、徹底した水質管理を行う必要があります。
また、本市では水道水の水質管理の一環として、年度ごとに水質検査計画を策定するこ とによって、計画的な検査の実施を行っており、原水水質監視度並びに水質検査箇所密度 において、一定の水準を確保しています。
※ 1)業務指標
各水道事業体のおかれている地理的条件や歴史的経過等によって様々な違いがあり、一律の基準によって 全国の水道事業体を単純に比較することはできないが、様々な業務指標を用いてその水道事業体の特徴や 問題点を把握するツールとして用いることができるものである。
※ 2)偏差値の算定方法
偏差値= 50 + 10 ×(本市の指標値−各都市指標値の平均) 各都市指標値の標準偏差
政策目標別の偏差値平均
20 40 60 80
20 環境
評価指標4 項目
持続 評価指標33 項目
安心 評価指標15 項目
51.95
44.57 46.65
52.67
安定 評価指標41 項目 平均偏差値
50
40 60 80
第 7 章 第 6 章 第 5 章 第 4 章 第 3 章 第 2 章 第 1 章
(2)鉛製給水管の解消
鉛製給水管は、従来より施工性の優れた給水管材料として数多く使用されていましたが、 管内に水道水が長時間滞留すると鉛が溶出し水質悪化の要因となること、また、平成 15 年度に鉛の水道水質基準が改定・強化されたことから、国の水道ビジョンにおいても、早 期解消が求められています。本市の鉛製給水管は、他都市に比べて少ない状況ですが、す べてのお客さまへ安全な水の供給を目指し、計画的に鉛製給水管を更新する必要がありま す。
※)業務指標の算出の際に、使用する変数が正確でない、または信頼性が低い場合には、業務指標にアスタリス ク(*)をつけることと定義されている。
※)1101 : 原水水質監視度は、原水(浄水処理する前の水)で月 1 回以上調査をしている項目数を示している が、本市指標値には、測定頻度に関係なく、原水水質を監視しているすべての項目数を示している。
2.3.2 安定
(1)危機管理に対する体制と対策
(ア)水源へのリスク管理
本市水道の水源は、自己水である地下水と府営水道からの浄水受水で構成されており、 水源事故等に対する危機管理対策としても、水源の二元化は今後も確保していく必要 があります。このうち浅井戸、深井戸による最近 10 ヵ年の年間平均取水量は約 600 万 m3と、本市における年間総配水量の約 54%を占め、バランスのとれた構成となってい ます。
水 道 事 業 ガ イ ド ラ イ ン P I 現状 他都市平 均 偏差値
1101 原水水質監視度(項目)
原水水質監視項目数
水質検査箇所密度(箇所 /100km2)
(水質検査採水箇所数 / 給水区域面積)×100
1102
164 64.5
80 34.3
65.4 58.8
平成18年度
(2006)
*
水 道 事 業 ガ イ ド ラ イ ン P I 現状 他都市平 均 偏差値 1117 鉛製給水管率(%)(鉛製給水管使用件数 / 給水件数)×100 0.6 16.3 60.4
平成18年度
(2006)
*
資 料 編 第 7 章 第 6 章 第 5 章 第 4 章 第 3 章 第 2 章 第 1 章
(イ)給水制限・事故等のリスク管理
本市水道は、自己水源である豊富な地下水にも恵まれ、ここ 30 年間にわたって給水 制限は実施していませんが、付近の河川や水路における工場や車両の事故等による油流 出などの水質事故や、近年の少雨傾向を鑑み大規模な渇水等を想定した対応が求められ ています。
また、広範的な断水の原因となる幹線管路の事故が、ここ数年発生してきており、本 市水道の導・送・配水管路においては、漏水事故の割合が高い石綿セメント管や鋳鉄管 もわずかながら残存しているため、これらの早期解消が求められるとともに、事故発生 時には、断水を最小限にとどめる対策が必要です。
また、テロ対策や突発的な事故等の危機管理対策の必要性が高まっているなか、浄水 場及び配水池の侵入防止対策を講じるとともに、警報装置等を設置する必要があります。
府営水
(浄水受水)
46% (地下水)自己水 54%
柏原市における水源の比率(平成 18 年度)
水 道 事 業 ガ イ ド ラ イ ン P I 現状 他都市平 均 偏差値 1004 自己保有水源率(%)(自己保有水源水量 / 全水源水量)×100 46.3 26.1 ―
平成18年度
(2006)
第 7 章 第 6 章 第 5 章 第 4 章 第 3 章 第 2 章 第 1 章
(ウ)異常時におけるバックアップ機能
配水池の貯留能力は、平常時はもとより異常時における給水の安定性を確保する観点 から、「水道施設設計指針」では計画1日最大給水量の 12 時間分を標準として定めら れています。
本市水道は十分な貯留能力を確保しているものの、配水池及び配水管路の耐震化や緊 急遮断弁の設置等が進んでいない状況です。
給水区域において、断水が発生するなどの異常時には、浄水池及び配水池で確保して いる水を、お客さまへ応急給水する必要があります。本市において、こうした応急給水 を実施できる給水拠点は玉手浄水場のみで、給水拠点密度についても約 7.2%と低い水 準にとどまっているため、今後、応急給水拠点を増設する必要があります。
(エ)水道施設の耐震性
本市域を含め、関西の広い範囲に被害をもたらすとされる東南海・南海地震が、今後 30 年以内に 50 ~ 70%の確率(平成 19 年 1 月 1 日起点:文部科学省地震調査研究推 進本部)で発生すると予測されています。また、生駒断層帯地震及び上町断層帯地震に ついても、東南海・南海地震以上の甚大な被害が発生すると予測され、注視する必要が
水 道 事 業 ガ イ ド ラ イ ン P I 現状 他都市平 均 偏差値
2005 給水制限数(日)
年間給水制限日数
幹線管路の事故割合(件 /100km)
(幹線管路の事故件数 / 幹線管路延長)×100
2202
0 3.7
0 1.4
― 38.0
平成18年度
(2006)
警報付施設率(%)
(警報付施設数 / 全施設数)×100
2217 6.9 54.2 33.2
水 道 事 業 ガ イ ド ラ イ ン P I 現状 他都市平 均 偏差値 2004 配水池貯留能力(日)配水池総容量 /1 日平均配水量
2205
1.00 7.2
0.95 53.0
53.1 41.1
平成18年度
(2006)
給水拠点密度(箇所 /100km2)
(配水池・緊急貯水槽数 / 給水区域面積)×100
資 料 編 第 7 章 第 6 章 第 5 章 第 4 章 第 3 章 第 2 章 第 1 章
浄水施設については、原水の取水から送水までの過程を浄水施設耐震率算出の基本としているため耐震率が0%となっていますが、現在、玉手浄水場の高度浄水処理導入に 併せて耐震工事も実施しており、平成 20 年度末には供用開始である浄水処理系統の耐 震化は図られることになります。
(2)水道施設の整備と維持管理
(ア)水道施設の経年化及び更新
管路については、耐用年数が経過した経年化管路率が他都市平均より高い傾向を示し ており、また、管路の事故割合についても、比較的高い数値を示していることから、こ うした経年管路の計画的更新が求められています。
(イ)水道施設の維持管理
本市水道においては、水道創設以後、第 2 次拡張時期である昭和 30 年代までに建設 した施設の経年化が進んでおり、今後、順次更新時期を迎えるところですが、非常に厳 しい財政状況であることから、個々の施設に対して適正な維持管理を実施することが、 今後、ますます重要になります。
※)2210:管路の耐震化率について、本市の耐震化された管路延長には水道配水用ポリエチレン管も含んでいる。
* 浄水施設耐震率(%)
(耐震対策の施されている浄水施設能力 / 全浄水施設能力)
×100
管路の耐震化率(%)
(耐震管延長 / 管路総延長)×100
水 道 事 業 ガ イ ド ラ イ ン P I 現状 他都市平 均 偏差値
2207
配水池耐震施設率(%)
(耐震対策の施されている配水池容量 / 配水池総容量)×100
2209
0.0 24.8
5.1 32.6
47.1 47.5 8.4 63.1
平成18年度
(2006)
2210 14.5
水 道 事 業 ガ イ ド ラ イ ン P I 現状 他都市平 均 偏差値 2104 管路の更新率(%)(更新された管路延長 / 管路総延長)×100
3018
0.97 89.9
0.94 93.2
50.5 37.1
平成18年度
(2006)
施設最大稼働率(%)
(1 日最大給水量 / 1 日給水能力)×100
有収率(%)
(有収水量 / 給水量)×100
3020 81.0 73.8 ―
第 7 章 第 6 章 第 5 章 第 4 章 第 3 章 第 2 章 第 1 章
また、洗管排水等の管路の維持管理においても有効である消火栓については、これま で消防担当部局とも調整を図りながら計画的に整備を進めてきましたが、給水区域に よっては設置密度が小さい地域もあり、今後とも消防担当部局と連携しながら、消火栓 の適切な配置及び計画的な整備の必要があります。
2.3.3 持続
(1)経営基盤
経営指標の数値からは、本市の水道事業は比較的健全な経営であると判断されます。他 都市と比較しても、数値が上回っているものが多くあります。また、人口の減少等により 水需要が伸び悩んでいる状況のなか、平成 16 ~ 18 年度ともに黒字経営が続いています。 これは、過去に借り入れた企業債の計画的な償還により支払利息が減少しているとともに、 委託化・機構の見直し等を進めてきた結果、人件費等の経費の縮減に努めてきたことによ るものと評価されます。
しかしながら、施設の老朽化等による経費の増加が予測されるなか、「柏原市新行財政 計画」でも示されているように、本市の財政は厳しい状況であるため、今後とも、安価な 自己水を最大限確保するとともに、事業費・経費の見直し、効率的な施設運用を図ってい く必要があります。
水 道 事 業 ガ イ ド ラ イ ン P I 現状 他都市平 均 偏差値
3003 総収支比率(%)(総収益 / 総費用)×100
累積欠損金比率(%)
[累積欠損金 /(営業収益-受託工事収益)]×100
3004
109.4 0.0
104.9 2.0
64.0 53.3
平成18年度
(2006)
料金回収率(%)
(供給単価 / 給水原価)×100
3013 103.2 97.4 63.4
水 道 事 業 ガ イ ド ラ イ ン P I 現状 他都市平 均 偏差値
5103 管路の事故割合(件 /100km)(管路の事故件数 / 管路総延長)×100
消火栓設置密度(基 /1km)
消火栓数 / 配水管延長
5114
18.5 6.0
7.5 5.9
32.0 50.9
平成18年度
(2006)
資 料 編 第 7 章 第 6 章 第 5 章 第 4 章 第 3 章 第 2 章 第 1 章
以下に、平成 16 ~ 18 年度の収益的収支及び資本的収支を示します。(出典:柏原市上下水道部水道事業会計決算書)
(出典:柏原市上下水道部水道事業会計決算書) 収益的収支
資本的収支
1,603,782,127 104,548,308 1,708,330,435 346,131,927 75,018,541 2,871,575 414,932,368 84,887,703 323,935,211 167,190,879 238,775,884 1,653,744,088 54,586,347 給水収益
その他 合計(a) 人件費 動力費 薬品費 受水費 修繕費 減価償却費 支払利息 その他 合計(b)
1,612,613,890 151,596,655 1,764,210,545 327,238,492 71,734,852 2,892,370 437,777,669 132,116,451 316,892,572 145,515,163 211,494,384 1,645,661,953 118,548,592
1,593,577,226 113,482,294 1,707,059,520 302,393,928 70,706,734 2,732,593 424,612,176 112,173,438 322,702,472 125,513,134 199,373,952 1,560,208,427 146,851,093
93.4 6.6 100.0 19.4 4.5 0.2 27.2 7.2 20.7 8.0 12.8 100.0
― 収益的収支
平成16年
(円)
(税抜) 年度
項目
平成17年
(円)
平成18年
(円)
平成18年度構成比率
(%)
当年度純利益{(a)−(b)} 収入
費用
70,000,000 552,300 57,955,091 4,769,000 0 6,300 133,282,691 72,765,326 110,601,359 37,623,600 25,956,788 286,083,247 533,030,320 399,747,629 10,144,486 389,603,143
― 399,747,629 企業債
他会計負担金 工事負担金 国庫補助金 出資金
固定資産売却代金 合計(c) 配水管整備費 配水施設改良費 施設等整備費 その他建設改良費 企業債償還金 合計(d)
消費税資本的収支調整額 損益勘定留保資金 減債積立金 合計
172,900,000 0 39,453,690 0 0 0 212,353,690 88,509,247 75,967,302 11,865,000 8,707,478 381,573,388 566,622,415 354,268,725 7,119,249 347,149,476
― 354,268,725
127,500,000 0 41,562,532 1,300,000 1,300,000 0 171,662,532 80,500,700 97,271,879 27,166,650 5,888,817 341,741,857 552,569,903 380,907,371 8,097,669 328,796,820 44,012,882 380,907,371
74.3 0.0 24.2 0.8 0.8 0.0 100.0 14.6 17.6 4.9 1.1 61.8 100.0
― 2.1 86.3 11.6 100.0 資本的収支
平成16年
(円)
(税込) 年度
項目
平成17年
(円)
平成18年
(円)
平成18年度構成比率
(%)
収入不足額{(d)−(c)} 収入
費用
補て ん財 源
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収益的収支の内訳
2,000
(百万円)
収入…… 給水収益 その他
費用…… 人件費 動力費 薬品費 受水費 修繕費 減価償却費 支払利息 その他
1,800 1,600 1,400 1,200 1,000 800 600 400 200
平成16年度 平成17年度 平成18年度
0
250
(百万円)
収入…… 企業債 他会計負担金 工事負担金 国庫補助金 出資金 固定資産売却代金 費用…… 配水管整備費 配水施設改良費 施設等整備費 その他建設改良費 企業債償還金 減価償却費
200
150
100
50
平成16年度 平成17年度 平成18年度
0
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給水収益については、平成 11 年 8 月、平成 15 年 8 月に料金改定したことから、一時的に増収したものの、最近 3 ヵ年においては水需要の伸び悩みから年々減収しています。 これは、給水人口の減少、節水意識の浸透により使用水量が減少しており、今後もこのよ うな傾向が続くと考えられます。起債残高については、平成 8 年度には約 40 億円ありま したが、平成 19 年度には約 24 億円まで減少し、企業債の償還が進んでいることを示し ています。しかしながら、施設の老朽化が進んできており、計画的に施設を改修したとし ても財源を起債に求めなければならず、起債残高は今後増加傾向を示すものと予測されま す。
柏原市の水道料金(20m3当たり)は、近隣都市のなかでも比較的安価な料金です。 柏原市水道の給水収益・起債残高の変遷
近隣都市との水道料金比較
(出典:大阪府健康福祉部環境衛生課 平成 18 年度大阪府の水道の現況) 料金改定
給水収益 起債残高 1,700
1,600 1,500 1,400 1,300 1,200 1,100
6,000 5,000 4,000 3,000 2,000 1,000 0 H8 H9 H10 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 給水
収益
起債 残高
(百万円) (百万円)
料金改定
10m3 20m3 4,000
(円)
3,500 3,000 2,500 2,000 1,500 1,000 500
柏原 市
松原 市
富田 林市
羽曳 野市
河内 長野 市
藤井 寺市
大阪 狭山 市
河南 町
太子 町
千早 赤阪 村 0
第 7 章 第 6 章 第 5 章 第 4 章 第 3 章 第 2 章 第 1 章
給水原価※ 1)とは、水道水 1m3をつくるのに必要な費用であり、供給単価※ 2)は水道水 1m3の販売価格を示しています。この比較グラフでも、柏原市は、近隣都市のなかで比 較的安価な費用で製造し、お客さまへ販売しているといえます。一般的に、給水原価と供 給単価の、バランスがとれた事業運営が求められていますが、本市では約 4.8 円の差が見 受けられます。他の事業体と比較しても、両者ともに低く抑えられているのは、本市が製 造コストの安価な自己水源を保有しているためです。
※ 1)給水原価
有収水量(料金徴収の対象となった水量、他会計等から収入のあった水量)1m3当たりについて、どれ だけの費用がかかっているかを表す。
※ 2)供給単価
有収水量(料金徴収の対象となった水量、他会計等から収入のあった水量)1m3当たりについて、どれ だけの収益を得ているかを表すもので、給水収益 / 年間総有収水量(円 /m3)で示される。
近隣都市との給水原価・供給単価の比較
(出典:大阪府健康福祉部環境衛生課 平成 18 年度大阪府の水道の現況) 給水原価 供給単価
柏原 市
松原 市
富田 林市
羽曳 野市
河内 長野 市
藤井 寺市
大阪 狭山 市
河南 町
太子 町
千早 赤阪 村 200
150
100
50
0
(円)
資 料 編 第 7 章 第 6 章 第 5 章 第 4 章 第 3 章 第 2 章 第 1 章
(2)経営の効率化
職員数は平成 6 年度には 50 人でしたが、業務の再配分・委託化及び退職者の不補充や 機構の見直しを進めてきた結果、平成 18 年度に 29 名、現在はさらに 2 名削減し 27 名 となりました。具体的には、平成 10 年度に玉手浄水場の運転監視業務、平成 15 年度に 検針・窓口業務を一括的に委託化し、平成 17 年 7 月には上下水道部の統合により、さら なる効率化を図っています。
(3)技術基盤
平成 20 年 4 月現在における本市水道職員の構成は、職員 27 名のうち、約 6 割の 16 名が 50 代の職員であり、若手職員が少なく、全体構成として逆三角の形状を示しています。 今後、順次迎える水道施設の更新に当たって、豊富な技術的ノウハウを有した 50 代の職 員が退職を迎えたあとでは、技術の継承ができないことが懸念されます。また、職種に着 目すると、20 ~ 30 代前半の技術職員がほとんどいないことから、将来の水道事業の継続、 技術継承の観点からも大変深刻な状況です。
今後、団塊世代の退職を迎えますが、お客さまに対して、安心・安全な水を常に供給す るためには技術力の確保が重要であり、時代に応じた人員配置により業務の効率化を進め るとともに、職員の技術力も維持していく必要があります。
柏原市水道の職員数の変遷
60
50
40
30
20
10
0 H6 H7 H8 H9 H10 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 (年度) 職員
数
浄水場施設運転 監視業務の委託化
検針・窓口業務の
総合委託化 上下水道部の 統合
(人)
50
47 46 46
42 41
39 39 38
34 32
29 29
第 7 章 第 6 章 第 5 章 第 4 章 第 3 章 第 2 章 第 1 章
技術基盤に係る業務指標値を分析すると、他都市の平均と比較しても、水道業務の経験 年数が浅い状況で、水道事業に必要な知識や技術向上を目的とした研修体制も整っていま せん。業務の効率を目指し委託化を図ってきた結果、技術職員率は他都市平均より高いも のの、若手世代の技術職員は少ない状況です。
柏原市水道職員の世代・職種別人数(平成 20 年 4 月現在)
0 5 10
職員数(人) 事務 技術
1
10 代(18 ~ 19 才)
(20 ~ 24 才) 20 代(25 ~ 29 才)
(30 ~ 34 才) 30 代(35 ~ 39 才)
(40 ~ 44 才) 40 代(45 ~ 49 才)
(50 ~ 54 才) 50 代(55 ~ 59 才) 60 代(60 ~ 64 才)
3 3
1
1 1
2
2 4
4 6
水道業務経験年数度(年 / 人)
全職員の水道業務経験年数 / 全職員数
水 道 事 業 ガ イ ド ラ イ ン P I 現状 他都市平 均 偏差値
3103 外部研修時間(時間)(職員が外部研修を受けた時間・人数)/ 全職員数
内部研修時間(時間)
(職員が内部研修を受けた時間・人数)/ 全職員数
3104
0.6 0.6
11.0 17.4
45.1 46.7
平成18年度
(2006)
技術職員率(%)
(技術職員総数 / 全職員数)×100
3105 65.4 59.2 ―
3106 9.2 19.4 ―